3回目のお礼はくどい!? 若者たちのリアルなお礼感覚

《むかし若いやつらにメシをおごって、翌日にその子たちにあったらまったくそのことに触れずに普通の会話してきたので「それどうなん?」と愚痴ったら「勝手におごってお礼を求めるなよ」と大人に怒られたことがある。おれは一言でも礼をいう方がその後のコミュニケーションに役立つよ、とは言いたい。》というXの投稿がネットのまとめサイトで話題となっていた。

ポスト主は、過去に若者に食事をおごった翌日、そのことに一切触れずに“通常運転”で会話をしてきた若者たちに対し、モヤモヤを感じたという。

これに対し、リプライ欄には「当日言えば十分でしょ」「お礼って強制されるもの?」「勝手におごっておいてお礼を求めるな」といった声から、「めっちゃわかります!」「それ以降その人にはお金も時間も使わなくなる」という共感まで、意見が真っ二つに割れている。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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ネット上ではさまざまな意見が飛び交っているが、実際に若い世代の人はどう感じているのだろうか。医療系企業で営業職として働く20代男性は、上司におごってもらったときのお礼の仕方についてこう話す。

「その場で“ごちそうさまでした”と伝えるのは当然ですし、メールでも帰っている時に一言送ります。でも、翌日に会ったときには、わざわざもう一度伝えるかと聞かれると、正直“うーん”って感じですね。

二人きりのときなら話の流れで自然にお礼を言いやすいですし、伝えるようにはしていますけど、ほかに人がいたらちょっと言いにくい。なぜなら、その場にいなかった人からしたら『え、自分はおごってもらってないけど?』って思われかねないじゃないですか。自分が“おごられた”ことをマウントしているように見られるのがイヤなんです」

写真はイメージです(PhotoACより)
写真はイメージです(PhotoACより)

では、おごってくれた相手に翌日会えなかった場合、次の機会に改めて伝えるのだろうか?

「話の流れやタイミング次第で伝えることも多いですが……わざわざ数日経って“あのときはありがとうございました”と改めて言うのは、“ごまをすってる感”が出る気がしてしまいます。

『また連れてけってアピールかよ』って思われたらイヤですし。“その場で言って、当日中にメッセージも送ってるのに、さらに数日後にもう一回お礼って、くどくないか?”とか、“そこまで丁寧にすると逆にキモくないか?”といろいろ考えてしまいます」

回答からは、相手からの見え方、周囲の目を気にしながら“空気を読む”ことを優先する感覚が垣間見える。