物価高に勝てず価格は上昇。気になる売れ行きは…
さまざまな事情を知ったところで、「牛鍋丼」が食べられる実際の販売店舗を訪れてみた。
同店は外から見えるように「牛鍋丼」の垂れ幕が掲示されており、担当者の説明通り、販売店舗では宣伝を行なっている様子がわかる。
駅を挟んだ反対側にも吉野家の店舗があるのだが、こちらでは販売を実施していなかった。やはり、かなり絞った範囲で“実験”を行なっているようだ。
さっそくタブレットで注文したのだが、ここで意外な“時代の変化”を感じることになる。前回の販売時は並盛280円(税込)だった価格が、税込437円と150円以上も値上がりしていたのだ。
マネージャーと思しき店員に「牛丼」との違いをたずねたところ、「ごはんの量は変わりませんが、肉の量が半分で、代わりに豆腐と白滝が入っています」とのことだった。同店以外の販売店舗については「ちょっと存じ上げないですね…」との回答だった。
気になる味だが、ここは“さすが吉野家”といったところだった。たしかに肉は少ないが、豆腐と白滝は甘辛いタレが中まで染みており、通常の牛丼よりも下のご飯がより進む味付けだ。まさに「牛鍋」が丼内で再現されており、すき焼き風の牛丼が好きな人なら、こちらのほうがハマるかもしれない。
売れ行きについて広報担当者は「実験段階では、一定の評価はいただいております」と答えている。先述の「検証段階」という回答と合わせると、正式な再販もあながち夢ではないかもしれない。
今回の再販期間については、「2025年1月24日から3月17日を予定しております」とのこと。正式な復活を臨む牛鍋丼ファンなら、早めに足を運んで注文しまくったほうがよさそうだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班