年末年始はバイトトラブルが多発!

年末年始の時期は、スタッフを確保するために特別手当を支給したり、賃金を上げたりする企業も少なくない。しかし、その一方でトラブルが発生することも多いようだ。

「例えば、特別手当があると事前に聞いていたのに、実際には通常通りの賃金しか支給されなかったり、急に欠勤者が出てその穴を埋めるために当日になってシフトを延長するよう頼まれたりするケースがあります。

こうした状況は、特に年末年始に多く見受けられるトラブルの典型例でしょう。

さらに、人手不足やお客さんの混雑が原因で店舗内での器物損壊やクレームにつながるミスが増えることも多くなると聞きます。

このような場合、損害賠償請求されるのではと気になる人も多いかもしれませんが、『故意』の場合、著しい注意欠如に該当する『重過失』の場合でない限り、真面目に誠実に働いていたスタッフが損害賠償を負うことはありません。

つまり、通常の業務の範囲内で発生したミスについては責任を問われることはないでしょう」

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人手不足が深刻な状況では、短期や単発で働ける「スキマバイト」の利用が増えることが予想される。その手軽さが大きなメリットである一方で、さまざまなトラブルが発生しやすい側面もある。

「スキマバイトは、雇用主とトラブルが発生してもその場限りの雇用関係であるため、後腐れなく、明確に自分の要求を伝えやすいと考えられます。

バイトトラブル全般的に言えることですが、もし不当な待遇を受けた場合には専門家に相談することも選択肢にいれてくださいね。

その場合、特にハラスメント問題などでは、相手の発言や対応が抽象的に語られることが多いため、その状況について具体的に詳細を伝えられる準備をしておくことが重要です」

取材・文/逢ヶ瀬十吾(A4studio) 写真/Shutterstock