医師や弁護士も時間売りビジネス
他方に、医師や弁護士のような専門職になって、「高い時間単価」を得る労働を売る手段もあった。長年「収入が良く、社会的なステータスが高く、安定していて、いい商売だ」とされていた。
ただし、これらの専門職も「自分の時間を売ってお金を得る」時間売りのビジネス・モデルであることに変わりはない。
こうした状況は今でも残っているが、「大企業役員」、「医師」、「弁護士」のような職業の成功者は、せいぜい数億円単位程度の資産を持つ「中金持ち」になるに過ぎない。しかも、多くの場合それは晩年に入ってからだ。その割にはポジションを得る上でのハードルが高い。
古い働き方常識に従うと、大いに不自由な職業人生を送り、小さな確率で成功するものの、成功しても大金持ちにはなれない。つまらない。割が悪いからやめておけ。
より正確に言うと、いったん企業に就職してもいいが、早く別の選択肢を持つべきだし、企業との関わり方・働き方には昭和世代とは異なるスタイルが求められる。
当面の職と収入の安定に満足して、ぼんやり過ごしていると人生のチャンスをどんどん失っていく。