最も「コスパ」のいいお金の使い方は…
資産家であり自称ニートのマサニーさん(40代男性)は、もともと手取り約25万円のサラリーマンで、毎月、節約しながら貯蓄や積立投資にお金を回し13年間で5000万円の資産を形成した。
この資産を友人の会社などのスタートアップ企業に投資したところ大成功。5年ほど前に仕事を辞め、資産運用のみで生活をする“FIRE”を実現した。
マサニーさん(以下同)「この5年は、収入や雑所得など運用利益以外の所得はまったくありません。1月に『ズボラな人でもお金が増える 漫画インデックス投資一択で億り人』(KADOKAWA)という書籍を出しましたが、印税は全額寄付に回してもらっていますし、こういった取材の謝礼も受け取っていません」
目標は「死ぬまでに資産を使い切ること」だといい、年間の生活費に1億円を設定した。
一か月あたり833万円の生活費になるが、高価なモノを購入しているのだろうか。
「過去に150万円のコートを買ったことがありますが、僕はあまり価値を感じられず……いちばん後悔した買い物かもしれません。高級なモノもそれなりに買ってみましたが、モノはどんどんすり減っていくので、高額なお金を使うにはコスパが悪いと感じます。いまはユニクロの服が多いですね」
では、何にお金を使っている?
「旅行が多いですね。毎月、海外旅行、毎週、国内旅行をしています。今年の旅費は総額2500万円くらいでしたね。来年は南極旅行を予定していて、800万円すでに振り込みました。旅行のいいところは、行った瞬間も楽しいですし、数年後にも『あそこに行けてよかったな』と思い返せる。長期的にみるとすごくコスパがいいと感じます。経験こそ財産だと思うので、基本的に経験にお金を使っていますね」
今年のお気に入りは、エジプトとペルーのマチュピチュだったそう。
やはり、飛行機は当然ファーストクラスなのだろうか?
「ファーストクラスはコスパが悪いんですよね。価格が異常に高いわりに価値が感じられないので、僕はもっぱらビジネスクラスを利用しています」
“成金ニート”と自称し、Xでは豪華な食事なども投稿。見ようによっては鼻につくと感じる人も多そうだが、フォロワーは23万人超え、好意的なコメントが多いのも特徴だ。とても手が届かない暮らしをしているのに親近感があるのはなぜだろう。
「僕は児童養護施設で育ち、家も貧しかったんですよね。貧乏な生活をしてきたことは、いちばんの財産だと思っているんです。生活レベルって一度上げてしまうと下げることがなかなかできない。子どもがいるのですが、いろいろな経験をさせたいけれど、贅沢をさせるのは違うと思っています。
なので、子どもと一緒に旅行するときには飛行機ならエコノミークラスですし、新幹線はグリーンを使いません。食事はスシローとかはま寿司が多いです。でも高価なご飯より、子どもと一緒に食べる回転寿司やファミレスの方が圧倒的に美味しいです」
「財産分与についても、結婚資金や住宅資金などを遺そうとは考えていますが、何億とか子どもの人生に影響を与えるようなお金を遺すことは考えていません。余ったら全額寄付ですね」