お金持ちになって一番良かったことは…
マサニーさんはふるさと納税もしているというが、返礼品でトン単位の牛肉を受け取ったことがあると笑う。
ただし、返礼品は一定額以上の価値のあるものをもらうと税金がかかるため、今は返礼品なしで能登の支援などにふるさと納税をしているという。
「でも、例えば楽天でふるさと納税すると、ポイントが10万とか20万とか入ってくるんです。返礼品なしで、ポイントをもらうだけで十分だなと(笑)」
マサニーさんは20代からの貯蓄と投資によって一財産を築いた。貯蓄についてはどう考えているのだろうか。
「一般的には、貯蓄はあったほうがいいと思います。僕のいまがあるのは、貯蓄と積立投資があったからですし、貯蓄はとても大事です。ただ、なんのために貯めているのかということですよね。お金は何かに使うためにあるものなので、貯めた後の出口もちゃんと考えておくべきだと思います。貯めることを目的にしてしまうと、お金が減ることが怖くなってしまいます」
マサニーさんはお金が減ることは怖くない?
「資産が億を超えた頃に、死ぬまでに全資産を使い切ることを目標にしましたが、それまではやっぱり怖さがありました。実は、今でも増えていくほうが楽しいんです。使い切るために減らしたいはずなのに変な葛藤がありますね(笑)。でも、死ぬときに余っていたら後悔すると思うので、やっぱり使い切りたいです」
最後に、お金を貯めていた頃と、富裕層になった現在では何が違うかを聞いてみた。
「お金でほとんどの不幸は回避できることを知りました。無理に働く必要もないし、時間とお金に縛られなくなってから、生活面のストレスや悩みがまったくありません。渋滞に巻き込まれても『時間があるからいいや』、飛行機が欠航しても『そうかあ』といった感じです。
世の中の不安や悩みはお金で解決できる。ただ、だからといって、幸福度が上がるわけでもないんです。『お金で幸せは買えない』という言葉がありますけど、確かにそうだなと、お金を持って初めて気づきました」
取材・文/金子弥生 集英社オンライン編集部ニュース班
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