DoingとHavingで自分を裁く
「自己受容感」という言葉がある。自己受容とは「ありのままの自己を受け入れること」と定義される。「ありのままの自己」には、自分の長所だけでなく、短所も含まれる。できることもできないことも、いいところもダメなところも、欠けているPIECEもすべて含めて「私」と認識して受け入れるのが自己受容だ。
自己肯定感の土台を作っているのが自己受容感で、その土台がぐらついていれば、自己肯定感が上がるはずがないのだ。
本来、自己肯定感も「ありのままの自分」を好意的に受け止める感覚を指すが、一般社会においてはそのニュアンスが少し違った形で捉えられている。自分が「何者になれたのか」によって自己肯定感は上下すると思われているのだ。これは社会の要請(さらに言うとプレッシャー)によるところが大きい。
社会において、人間は次の2つによって評価される。
1 Doing 行動や行為
(例)
「仕事をがんばる」
「スポーツの練習をする」
「熱心に勉強する」
「人に迷惑をかけない」
「いい子でいる」
2 Having 持っているもの
(例)
「仕事の実績や成果」
「大金を手に入れる」
「大きな家に住む」
「有名大学に合格」
「歌手デビュー」