「投票所でも裏マーク書いてほしかった」

自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金問題が大きな争点となった今回の衆議院選挙。各局の選挙特番でも、“裏金議員”に密着したVTRを多く放送するなど、その関心度の高さがうかがえた。

そんな中、物議をかもしているのが、民放各局が選挙区ごとの開票速報を映し出した場面。ほとんどの局で、”裏金議員”の名前や写真の横に、「ウラ金」「不記載」といった文言や、「〇の中に裏のマーク」などがつけられていたのだ。

この演出にSNS上では、

〈マスコミぐるみで裏金マークwww とかやってる国からいじめが無くなるわけないんだよな〉
〈"裏金候補"や"裏金マーク"をわざわざ出してるの、すっごい偏向報道だな。こんなことしていいの?〉
〈【悲報】マスコミ、野党の裏金マークを不記載〉
〈投票所でも裏マーク書いてほしかったわ。選びやすくなるから〉
〈裏金の大御所、小沢さんに裏金マークつけないなんて逆に失礼だろ〉
〈裏金マークがついてるのが許せないってポストがあるけど、国民のほとんどは「実にわかりやすい」と思ってるよ〉

など賛否の声があがっている。

なかには、裏金の金額順に候補の当落をランキング形式で紹介する局もあった。

これについて、フジテレビの選挙特番にゲストとして出演した前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏は、

「20時から各局の選挙特番を見ていたが、ちょっとちゃかしすぎすぎだなと個人的には思いました。真剣にわれわれの代表を選ぶんですよ。もうちょっと敬意を払ったほうがいいんじゃないか」

「本当にこれが若い人に刺さってるのかなって考えたら、ちょっとうわすべってるんじゃないかなって思いました」

と直言した。

また、今回の選挙では、直前に総理大臣が変わり、裏金問題で非公認とした候補者が代表となった党支部に2000万円を振り込んだ問題が公示後に明らかになるなど、話題に富んでいたものの、投票率が過去最低レベルになっていることを嘆く声も多い。

Xでは「投票率低すぎ」というワードもトレンド入りしているほどだ。

NHKによると、27日投票が行われた衆議院選挙の推定投票率は、53.84%前後になる見込みです。前回、2021年の衆議院選挙の投票率は、戦後3番目に低い55.93%だったが、さらにこれを下回ることとなる。

前回までの衆院選における年代別投票率の推移(総務省ホームページより)
前回までの衆院選における年代別投票率の推移(総務省ホームページより)
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投票率の低さの理由は、国民の政治への関心の低さがあるのはもちろんだが、テレビやマスコミの報道姿勢も無関係とはいえないだろう。