地獄の委員決めは改善すべき

これまで『PTAの活動は忙しくて難しい』『やってみたけれど負担が大きい』といった否定的な意見を紹介した。ここからは肯定的な意見も紹介したい。

30代女性(パート、公立小5女児の母)は、「もし機会があれば、またやってみたいです」と前向きだ。

「昨年度、くじ引きで本部役員になってしまったときは、どうしようと思いました。でも実際にやってみると、周りのPTAの方や先生方に支えられて、楽しく1年間を終えることができました。メンバーに恵まれていたので、和気あいあいとした雰囲気でしたね。一緒に役員をしていた方たちとは、今でも仲良くしています」

40代女性(専業主婦、私立小3男児の母)は今、PTA役員になって2年目だ。

「1年目にくじ引きで当たったときは、私に務まるのか不安でしたが、やってみると楽しかったし、思い出ができました。それで、2年目は自分から立候補しました。

学校のことをよく知ることができるし、ほかの保護者の方や先生方との距離を縮められてよかったです。学校行事に直接携われたり、学校のことを役員みんなで協力して決めていったり、すごくやりがいを感じています」

(写真はイメージ)
(写真はイメージ)

もちろん、仕事や家庭の状況、活動への適性、どのくらいゆとりがあるかなど、事情は個々によって違うため、誰にとってもやりがいがあるとは言えないだろう。

30代女性(専業主婦、公立小4女児の母)は、「地獄の委員決め」を経験した上で、次のような改善策を提案する。

「誰がPTA役員をするのか、保護者会で話し合って決めるときの雰囲気がすごく苦手です。1時間以上話し合っても、決まらなかったこともあります。誰かが立候補しないと終わらない、まさに地獄の空気です。仕方なく私が役員をしたこともあります。
私は専業主婦なので『あなたがしなさいよ』みたいな無言の圧力を感じたのも、立候補した理由の一つです」

PTAの仕事はやってみたら、意外と楽しいこともあったという。

「でも、いろんな家庭がありますし、1クラスから◯人出さなければいけない、みたいな縛りは早くやめるべきだと思います。できる人だけで、協力し合ってするのがいいのでは」