富裕層のドライブ愛好家から支持される「SUPER SEVEN」
最初の輸入元が日本で発売した当時、アルミグリーンのボディカラーを大量に仕入れたことで、日本では「SUPER SEVEN」といえばアルミグリーンカラーのイメージがついた。
そこで今回の限定モデルも、コアなファンに支持されているアルミグリーンのカラーに仕上げたのだと大谷氏は語る。
この約900万円の高級軽自動車、性能面ではどのような特徴があるのだろうか。
「現代の一般的な軽自動車は700kg〜1tの重量がありますが、こちらは440kgしかありません。この驚異的な軽さは4輪自動車で最軽量ではないでしょうか。
最初のセブンを作ったロータス社は“簡素化”と“軽量化”を追求していました。その思想を強く受け継いでいるモデルで、速度を出さなくても十分なスピードと風を感じられます。山や海際のワインディングロードのドライブを楽しめ、バイクのように思いのままに走行できるのが魅力です。
走ることだけにフォーカスし、屋根部分のルーフやエアコンなども排除しているため、現代の電子制御満載のスポーツカーとは対極にあるモデルなんです」
ドライブの趣味に特化した仕様は、高額な車両価格も相まって購入者が限られそうだ。
「顧客層はもちろんドライブ愛好家ですが、そのなかでもこの究極のライトウエイト思想に惚れたファンの方がメイン顧客となっています。ルーフがないため(ソフトトップはありますが強い雨では隙間から雨漏りします)、雨ざらしでの駐車は車的にも防犯的にも厳しいということを契約時にお伝えしているので、屋根付きガレージを持っている方が購入されていることが多いですね。そのため購入者は比較的富裕層にはなると思います。
趣味の車購入で大きなハードルになるのは家族の説得だと思いますが、車種は言わずに『軽自動車を購入したい』と家族に説明し許可をもらった方がいました。ご家族の方は普段使いできる一般的な軽自動車を想定していたのでしょう。納車時に『SUPER SEVEN』だったと車種を知らされたご家族は当然驚きますが車があまりに究極過ぎて笑い話となり、今は家族もSUPER SEVENを好きになりドライブを楽しんでいるという話も聞いたことがあります」