過半数の親が「昔に比べて小学生の宿題が少ない」と回答
地域によって多少の違いはあるものの、おおむね日本の小学校の夏休みは、7月下旬から8月末まで。1カ月以上もの休みの間には、友達と思う存分遊んだり、旅行に行ったり、だらだら何もしない一日を過ごしたりと、無限の選択肢がある。
だが、これに水を差すのが夏休みの宿題だ。とくに、夏休みが終盤に差しかかると、何をするにしても、時折、宿題のことが脳裏をよぎり、心から休みを楽しめなくなることも少なくない。
この宿題問題は、お盆休みで休養中の大人にも降りかかっているようで、SNSを見ると、〈末っ子の宿題が終わらないよ。何で夏休みに母ちゃんがこんな心配しなきゃならないのよ〉〈子どもたちから夏休みの宿題の質問とかで声がかかるのを「待ち」の状態〉〈結局お盆休みは子どもの夏休みの宿題の手伝いになるんだよなぁ…笑〉〈子どもたちの夏休みの宿題が終わらない。。。〉といった声があがっている。
やはり、夏休みの宿題で苦労するのはいつの時代も同じなのか……と思いきや、実は昔と比べると、小学生の夏休みの宿題の量ははだいぶ抑えられているとのデータもある。
ベネッセコーポレーションが、今年7月17日に発表した小学生の「夏休みの宿題に関する調査」によると、実に56%もの小学生の保護者が「自分が小学生の時と比べて、子どもの夏休みの宿題の量は少ない」と感じていることがわかっている。(調査は小学1年生から6年生の保護者1728人が対象)
「多いと感じている」と答えたのはわずか11%、「変わらない・わからない」が33%であった。確かにSNSでは〈子どもがもう夏休みの宿題終わらせてすごいと思ったら、そもそも量が少なかった〉〈今って夏休みの宿題めっちゃ少ないんだね! めんどうな課題は参加自由でドリル的なのも薄っぺらいの一冊でむっちゃ楽〉といった声も確認できる。
愛知県在住の40代・小学校教師に聞くと、なぜ今の小学生の宿題は少ないのか、なにが昔と劇的に変わったのかが見えてきた。