惨敗の要因の一つは共産党との共闘
結局、選挙の得票は小池氏291万8015票(得票率42・77%)、石丸165万8363票(24・30%)、蓮舫128万3262票(18・81%)と石丸氏にも大差をつけられる結果となった。
原因の一つに挙げられるのが“共闘”だ。
「今回、共産党は蓮舫氏の立候補表明直後から全面的支持を打ち出し、蓮舫氏の写真を入れた自前のポスターまでつくって組織をフル回転させました。
これで共産党嫌いの連合や国民民主党が離れ、蓮舫氏と並んで演説に立つのは立民と共産党幹部が目立ち、打ち出した“無党派”は掛け声だけになったと受け止められたでしょう」(政界関係者)
7日の開票センターには共産党の小池晃書記局長も姿を見せ「蓮舫さんは最強の候補者だった」とねぎらいハグまでした。共産党としては立民との共闘を失敗とは決して総括できない状況だ。
投票率が前回より5.62ポイント上がって60.62%になった今回選挙の蓮舫氏の得票数は、投票率が56.55%だった2022年参院選の東京選挙区で蓮舫氏と共産党の山添拓参院議員が獲得した計約135万5000票より7万票以上少ない。
これについて立憲民主党の若手議員は「共産色が強くなったのも敗因ですよね。『共産と組むのはあまりよろしくない』というのも今回わかったんじゃないですか? そういう意味では負けてよかったんだと思っていますよ」とまで言う。
「蓮舫さんが浮動層からの支持を逃したことは明らかです。立憲と共産党の共闘の限界が見えたことは、今後の国政選挙の構図に大きな影響を与えるでしょう」と社会部デスクも分析する。
党内からはより大きな敗因として「やはり一番は思っていた以上に蓮舫が嫌われていたんですよね、ここまでキツイ女性と世間からみられていたのは想定外でした」(立憲民主党のベテラン秘書)との指摘も。さらに選挙演説に関する戦術にも疑問の声あがっている。