Xでは「日本終了」「東京終了」がトレンドに
7月7日に投開票が行われた東京都知事選挙は、56人の候補者が乱立する中で、現職・小池百合子知事の圧勝で終わった。これで“小池都政”は3期目に入り、満了まで勤め上げると12年もの長期政権になる。
全体の投票率は前回を5ポイント以上上回る60.62%で、小池知事の得票数は約292万票と、2位の石丸伸二氏に120万票以上もの差をつけた。
にもかかわらず、SNSでは〈百合子に東京は任せられんて…。もう東京いや、日本が終わったな…〉〈この国の未来に絶望しかない〉〈東京終わったやろ…なぜ学ばないのか?〉〈頑張って投票行ったのに何にも変わらなかったじゃん。東京終わったなって思った〉といった声が噴出し、一時は「日本終了」「東京終了」なるワードが同時にトレンド入りする事態にまで発展した。
実際、選挙期間中の演説でも「小池やめろ」といったやじが相次ぎ、小池知事も当選後の共同インタビューで「脅迫を受けたり、やじや大合唱があったり、今まで経験したことがないような選挙戦でした」と振り返っている。
これは、小池知事が多くの支持だけではなく、不信や反発も集めていることを示しているといえる。さらに、蓮舫氏や石丸伸二氏など、対抗となる候補者も出てくる中で、それでも3選を果たせたのはいったいなぜか。選挙事情に詳しい選挙ウォッチャーちだい氏に話を聞いた。
ちだい氏がまず指摘したのは、蓮舫氏と石丸氏による“反小池票”の分散だ。特に選挙序盤、対抗馬と見られていた蓮舫陣営にとっては「読み違えがあったのでは」と分析する。
「左右の軸でいえば、石丸さんは蓮舫さんより小池さんの票を食う計算でした。しかし実際には、石丸さんが獲ったのは無党派層の票という結果になっています。蓮舫さんとしては、支持者に加えて無党派の票も獲ることが勝利のパターンだったので、これは大きな誤算だったといえるでしょう」(ちだい氏)