「ロケット団みたい」と好評の「R」Tシャツ

「『プロジェクションマッピング綺麗でしょ』って知事は言います。2年間関連予算で48億円。本当にこれが必要なんだろうか。

東京都で3人以上の子どもを育てている住民税非課税世帯、この人たちに月2万円の家賃補助をしたら1年間で必要な予算額は48億円です。どちらに使いますか。

私は躊躇なく、迷うことなく、プロジェクションマッピングはもうやめて、困っている人たちの子育て支援の背中を押すことに使う決断をする」

3日夕方、調布駅前広場で蓮舫氏が力強く訴えかけると、観衆からは拍手が巻き起こった。

自身の子育てのエピソードを引き合いに出しながら少子化対策について訴える姿に、足を止める都民も多く見受けられる。

また、盛り上がりを見せる演説会場には「R」というローマ字1文字が大きく書かれたTシャツを着ている人たちも目立っていた。

7月3日、調布駅前で演説する蓮舫氏(撮影/宮原健太)
7月3日、調布駅前で演説する蓮舫氏(撮影/宮原健太)
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立憲関係者は語る。

「『R』というローマ字1文字を掲げるのは、蓮舫氏がこれまでの選挙戦でも展開してきた戦略の1つ。『蓮舫』と候補者の名前が書かれたTシャツを着てしまうと公職選挙法に引っかかってしまうので、その対策としてローマ字1文字を前面に出してきた。

昔は『04』(レンフォー)という数字を使っていたときもあったが、今は『R』に統一している。ポケモンの『ロケット団みたいだ』なんて声をかけてもらえることもあって好評だ」

選挙戦が終盤に入る中、蓮舫陣営の関係者は「演説では想像以上に聴衆が集まり、ビラも多くの人がもらってくれていて手応えを感じている」と自信を見せるが、一方でその背後では不穏な噂も飛び交っている。

「石丸氏が支持を急伸させる中で、蓮舫氏は逆転され3位に沈むのではないか」

永田町の政界関係者の間では、都知事選の中盤から終盤にかけて、そのような観測が日に日に強くなっている。

ある大手マスコミ関係者は語る。

「情勢調査や期日前投票の出口調査での石丸氏の伸びは目を見張るものがある。区によっては石丸氏が蓮舫氏どころか小池百合子氏を逆転しているところも見受けられるほど。

東京全体で見たら小池氏のほうがまだまだ強いが、石丸氏が蓮舫氏を追い抜く可能性は高くなったのではないか」