お祝いしたい気持ちはあるが…“ご祝儀3万円”はキツいと感じる20代
20代後半になるとはじまる結婚ラッシュ。だが、結婚式に出席するとなると必要になるのが“ご祝儀”だ。
ご祝儀の一般的な相場は3万円とされているが、結婚式場サポート事業などを展開するリクシィがX上で行ったアンケートによると、20代のうち64%が「ご祝儀3万円は高いと感じる」と回答したという。
国税庁の「令和4年分民間給与実態調査」を基に試算した20代の平均月収は、20~24歳で約22万円、25歳~29歳で約32万円となっている。昨今の物価高や増税で給与は横ばいとなり経済が冷え込むなか、20代の若者にとって3万円という金額はなかなかの出費だろう。
また結婚式の会場が遠方であれば、交通費や宿泊費までかかるということもあって、結婚式参列へのハードルを上げてしまっているのではないだろうか。
X上でもご祝儀代について「結婚式ラッシュになると、3万円の連続はかなり痛いね」や「20代のとき、ご祝儀貧乏になってたの思い出した」、「バブル時代の相場のままじゃ無理があるよ」というコメントが見られ、やはり多くの人が3万円という金額が高いと感じている様子だ。
はたして本当に“3万円”でなければ失礼なのだろうか。今回はマナーコンサルタントとして活躍するヒロコマナーグループ代表の西出ひろ子氏に、ご祝儀に3万円出せない場合のマナーや、お祝いの気持ちが伝わるマナーについて解説してもらった。
ご祝儀の最低額は1万円がベター
まずはご祝儀代の一般的な相場はなぜ「3万円」なのかについて聞いてみた。
「バブルのころなど、かつてはホテルでの結婚式や披露宴が一般的でした。会場がホテルなどの場合、お食事代で1万円ほど、さらに引き出物で1万円、そこにお祝いの気持ちとしてプラス1万円で、合計3万円という考え方が広まっていきました。
現在ではホテルに限らずさまざまな会場で式を挙げている方も多いので、必ずしも3万円を出さなければならないというような決まりはありません」(西出氏、以下同)
では3万円がどうしても厳しい場合、ご祝儀として最低いくら出すべきなのだろう。
「ご祝儀の最低ラインとしては1万円が適正でしょう。それ以下の金額しか用意できないとなった場合は、なにか品物をプレゼントするのがいいかもしれません。
例えばカタログギフトやクオカードといったもののように、もらった人が自分の好きな品物を自由に選べるプレゼントだと、相手に心づかいが伝わるのでおすすめです」