友情結婚を望む理由はさまざま

「友情結婚」は、恋愛感情や性的関係を抜きにして婚姻関係を結ぶ新しい結婚の形だ。

アラフォーのゲイ男性である、たくさん(X:@kdl564)は、同性ではなく異性との友情結婚を望んでおり、いままさに婚活の真っ最中とのこと。

ゲイやレズビアンといった同性に対して恋愛感情を持つ方の結婚の形として、まず思い浮かべるのは「同性婚」だろう。同性婚は、現状日本では法的には認められていないものの、多くの自治体でパートナーシップ制度が施行されるなど、取り巻く現状は変化しつつある。

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たとえば東京都渋谷区では、「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」に基づき、パートナーシップ証明の取り組みを行っている
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一方で、たくさんはなぜ恋愛対象である同性との結婚ではなく、異性と友情結婚をしたいと思うようになったのだろうか。

「私はゲイですが、同性婚をしたいと思ったことはなく、昔から『結婚するなら女性としたい』と思っていました。ゲイやレズビアンの中にも、異性婚を望む人の割合は一定数います。

なぜ恋愛対象である男性ではなくて女性なのかという点で、理解し難いと思われる方もいるかもしれません。私の場合、これまでも好きになるのはストレートの男性の方ばかりで、ゲイの男性に対して恋愛感情を持ったことがないんです。それに、私はごく親しい友人にしかゲイであることをカミングアウトしていません。だから、同性婚が自分の望む結婚の形ではないと思うのかもしれませんね」(たくさん)

友情結婚を望む人の背景にはそれぞれの思いや経験がある。では、そもそもなぜ結婚をしたいと思うのだろうか。男女ともに生涯未婚率は増加しており、結婚しないという選択肢もあるだろう。

「一番の理由は、支え合えるパートナーがほしいから。それに加えて、やはり世間体もありますね。今では独身に対する世間の目は変わってきていると思いますが、私の会社では独身というだけで下に見られてしまうんですよ。結婚していない人は、何か問題があるからだという空気感があって…。それから両親からのプレッシャー、一生独りで生きていくことへの不安などもあります」(たくさん)