肘をつくのは健康にもよくない?!
肘をテーブルや机につくのは、悪いイメージを持たれがちで,特に食事中にテーブルに肘をつくのはマナー違反と言われる。
昔の日本人は、テーブル文化ではなく、食事も床に座りお膳でセッティングし、器を持っていただいていた。それが、明治時代以降、西洋化が進み、テーブルで食事するようになると、子どもだと高さが合わず、肘をついて前のめりに食事するのが美しくないから、欧米ではフォークやナイフの文化で肘をテーブルにつかないから、退屈している、興味なそうなポーズで行儀が悪いから、といった諸説から、「肘をつく」=見た目の印象がよくないとされている。
肘をつくのは見た目の印象が悪いとわかっていながら、食事中に限らず、テレビやスマホを見ている時間や仕事中にも、なぜ無意識に肘をついてしまうのだろうか?
安部先生:人間は肘をついていると、猫背になって肩が上がり、首が前に出ていて、骨盤が後傾している姿勢にたいていなっているはずです。
また、椅子の座り方も肘をついていると、お尻が前方に滑っている仙骨座りになっている場合が多いです。
これがくせになると、主に3つの悪影響を体に及ぼしてしまうことになります。
悪影響1
背骨が曲がった状態で固まったり。歪みやねじれが生じたり、してしまうため、側弯症の原因になります。
悪影響2
首が前に出やすくなるので、顔のむくみやほうれい線が深くなったり、顎のズレによる顎関節症や噛み合わせ不良、食いしばりの原因になったりします。
悪影響3
骨盤が後ろに倒れてしまい仙骨座りにもなってしまうため、仙骨や腰の椎間板にも負担がかかるため、腰痛をはじめ腰の疾患(ヘルニア、坐骨神経痛など)の原因になります。
肘をつくのは、見た目の印象だけでなく、健康にとってもよくないポーズだったのです。
では、なぜ無意識に、肘をついてしまうのでしょうか?
それは腹圧の低下といって、お腹の筋肉が使えていないことが原因の1つなのです。