クロネコゆうメールもトラブル続出

一方、1月末で廃止された「クロネコDM便」を引き継ぐ形で始まったのが「クロネコゆうメール」。この新サービスでは、ヤマト運輸は集荷だけを行ない、配達は日本郵便が担当することになったが、「あれ(クロネコゆうメール)は現場では批判の嵐です」と話すのは、都内の副都心主管のセンター(営業所)で働くSDの男性だ。

「クロネコゆうメールは、僕らヤマトのドライバーがメール便の集荷を行ない、郵便局が配達することになっていますが、郵便局の仕分けで弾かれるケースが頻発しています。弾かれたメール便は僕らがお客さんの元まで返しに行かなくてはならないので、二度手間なんです」

集英社オンライン編集部にもクロネコゆうメール利用者から数多くの情報提供があり、「これまで問題なく出せていたパンフレットが、なぜか差し戻しになって返ってきた」「クロネコゆうメールになってから配達に時間がかかるようになった。2週間待たされたことも」といった声も届いている。

なぜ、このようなトラブルが相次いでいるのか。前述の副都心主管のセンターのSDはこう説明する。

クロネコゆうメールを配達を担当する郵便局(撮影/集英社オンライン)
クロネコゆうメールを配達を担当する郵便局(撮影/集英社オンライン)

「以前は問題なく配達できていたものでも、一度、戻ってきてしまったら僕らは差出人に戻すしかなく、お客さんによっては『今まで普通に配達できてたじゃん!』と怒り出す人もいる。だからメール便の集荷をやりたがる同僚はほとんどいませんよ」

配達に時間がかかっている理由は何か。男性は続ける。

「以前まではだいたい2~3日で配れていたのに、郵便局のチェックが厳しくなって、仕分けに少なくとも1週間はかかるようになったからでしょう。
差し戻しも多くなっているから、このサービスで配れるものが限られてしまっている状況で……。実際に2月中旬以降、メール便を出すお客さんもめっきり減りました」