俳優の仕事はいま一番自分を幸せにしてくれる

──2024年は、3本の映画公開が控えています。『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』(1月26日公開)では、家族のためにワクチンを求める藤丸礼司役を演じています。

登場人物ひとりひとりに純愛や家族愛、どろっとした自己愛など、愛にまつわるテーマを持っているんです。登場する人たち全員の気持ちに共感できるし、誰もが愛おしく思える作品だと思います。劇場版から初めて観る方でも内容はしっかり伝わりますし、とにかく目が離せない怒涛の展開が続きます。観る前にはトイレを済ませておいてください(笑)。

──『愛のゆくえ』(3月1日公開)も“愛”にまつわる映画ですね。

僕が演じたのは、幼い頃に父を亡くし、母からの愛も受けられなくなってしまった14歳の宗介。いろいろな経験をしていくなかで、両親からもらえなかった“愛”を追い求めていくストーリーです。難しい役どころだったので、役を腑に落とすために何度も何度も宮嶋監督と相談して、精一杯演じました。この映画を観客の皆さんがどう受け止めてくれるのか、楽しみです。

──そして主演を務めた映画『ハピネス』(5月17日公開)では、余命1週間の恋人に寄り添う17歳の雪夫を演じています。

僕はこの映画を通して、いま生きている世界のひとつひとつの出来事に感謝の気持ちを持てるようになりました。とても切ないお話ではありますが、観終わった時にあたたかい気持ちになってほしいなと思って演じました。ロリータファッションや、蒔田(彩珠)さん演じる由茉の強さにも注目していただきたいです。

窪塚愛流・20歳の基盤「ちゃんとしてるほうがかっこいい」と高3で気づかせてくれた校長先生の言葉_5

──愛をテーマにした作品が続きますが、窪塚さん自身のお芝居への愛は?

俳優になろうと決めて、上京してから1年半が経ちました。いろいろな人に出会い、さまざまな役と向き合うなかで気づいたことは、僕がこの世界を生きていくなかで一番楽しめる職業が俳優だということです。俳優は自分のことをもっとも幸せに導いてくれる仕事だと思っています。

──注目度も上がっています。現状をどう受け止めていますか?

本当に感謝しています。だからこそ、天狗にならず謙虚な気持ちを持っていたいと思っています。この世界にいるとメイクをしてもらったり、服を着せてもらうことは当たり前のことじゃないですか。でも僕は、初めてスタイリストさんに靴を履かせてもらった時に驚いたんです。

もちろんスタイリストさんからしたら仕事のひとつだけど、今まで自分で靴を履いてきた僕からしたら全然当たり前のことじゃない。

そういう些細なことにも毎回「ありがとうございます」という感謝の気持ちを伝えたいですし、謙虚な気持ちを持って過ごしていたいと思います。

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取材・文/松山梢 撮影/恵原祐二

『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』(配給:東宝)2024年1月26日公開予定

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(C)2024「君と世界が終わる日に」製作委員会

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『愛のゆくえ』(配給:パルコ) 2024年3月1日公開予定

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(C)吉本興業

公式
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『ハピネス』(配給:バンダイナムコフィルムワークス) 2024年5月17日公開予定

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公式HP:https://happiness-movie.jp
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