2024年に20歳になる世代の特徴

まず前提をおさらいしておくと、2022年4月1日に「民法の一部を改正する法律」が施行されたことで、民法が定める成年年齢が18歳に引き下げられた。

一方で成人式の対象になる年齢は、多くの自治体で20歳のままとなっている。この背景には18歳が進学・就職を控えているタイミングであり、飲酒や喫煙が認められる年齢も20歳のままであることが関係している。

こうした事情を反映し、ここ数年では「成人式」や「新成人のつどい」といった呼び方ではなく、「二十歳の集い(はたちのつどい)」や「二十歳を祝う会」「二十歳の輝き式典」のような名称を使うことが一般的となっている。

【令和の成人式の変遷】 “成人式”発祥の地・埼玉県蕨市では参加率が上昇傾向…新成人たちの関心があるニュース第1位とは?_1
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さて、2024年1月の二十歳の集い(旧成人式)の対象になるのは、2003年(平成15年)4月2日~2004年(平成16年)4月1日に生まれた方々。この世代は、どんなことに関心を持っているのだろうか。

株式会社マクロミルが2024年1月5日に公開したインターネット調査の結果(対象者500名)によると、本世代の関心ごとや利用しているサービスの特徴には、以下のようなトピックがあることがわかっている。

■2024年のトピックス

1. 関心がある政治・経済・社会のニュース、第1位は「少子化対策」43.0%で年々増加
2. 「ワーキングホリデー」への関心が急上昇、一方で「海外旅行」は低下。円安が影響か
3. 配信動画がさらに人気上昇。利用率は「YouTube」が85.4%で圧倒的、「TikTok」は53.0%で、4年で4.3倍に。新登場SNSの「BeReal」「Threads」が、「Facebook」を超える
4. ニュースソースとして”信頼できる情報源”の第1位は「テレビ」で54.4%、根強い支持
5. 「AI」に“期待”が57.0%、一方で「AIが、自分の仕事を奪う」と“懸念”も51.8%
6. 新成人の価値観、第1位は「自分らしさを大切にする」で半数超、「Z世代とまとめられる風潮」には肯定・否定ともに約3割で意見が分かれる
7. 就きたい職業の第1位は「会社員」、上位に「クリエーター(ゲームやデザイン、音楽)」、「起業家」がランクイン
8. 活躍を期待する2024年新成人ランキング 1位は「張本智和(卓球選手)」、2位「ラウール(Snow Man)」、3位「鍵山優真(フィギュアスケート選手)」

(引用:「【1/8 成人の日】 新成人500名に調査(マクロミル調べ)「Z世代とまとめられる風潮」には肯定・否定ともに約3割/「ワーホリ」への関心が急上昇」)

上記でも挙げられているとおり、新成人たちが関心を持つ政治・経済・社会のニュースとしては、「少子化対策」が年々上昇しており、2024年は43.0%でトップに。また自身の価値観としては、「自分らしさ(他者は他者、自分は自分)を大切にする」が51.0%で、それ以降は「仕事よりプライベートを重視する」(42.8%)、「推し活にお金をかける」(32.8%)、「多様性を重んじる」(31.2%)が続いている。

関心がある政治・経済・社会のニュース(出典:マクロミル調べ)
関心がある政治・経済・社会のニュース(出典:マクロミル調べ)
新成人の価値観(出典:マクロミル調べ)
新成人の価値観(出典:マクロミル調べ)