「イタチごっこのような状態が何十年も続いている」

記者が訪れたこの日も、夜の9時を回るころには、2人の「男娼」と思わしき立ちんぼがマンションの入口付近で客引きを行なっていた。どちらも一見、ホットパンツやスカートを穿いて女性に見えなくもない。しかし近づいてみると、骨格がガッチリしていたり、喉仏が突っ張っている。

ポツンと路上に立ち尽くす”彼ら”の前を通りすぎたところで、「チッチッチッ」という舌打ちの音が聞こえたので、振り返ると手招きしている。さらには近寄ってきて耳元で「オニーサン、5千円でドウ?」とささやき、腕をガシッと掴まれてマンション内に連れていこうとするのだった――。

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記者に声をかけて強引に腕をひっぱってきた男娼(撮影/集英社オンライン)

このような状況に、若葉町の町内会会長はなにを思うのか? 集英社オンラインの取材にこう答えた。

「これでも最近は相当静かになりましたけど、若葉町といたしましても、若葉町地区防犯対策協議会を設置して警戒を強めています。月に一度、警察とパトロール活動も行なっていますし、今後もしっかりと対策していくつもりです」

だが、その一方で住民からは「期待の声」よりも「落胆の声」の方が多かった。

「9月に取り締まりが強化されて、今も警察の方たちがパトロールしてるので立ちんぼも減りましたけど、これも長くは続かないでしょう。過去にも何度かパトカーに連れていかれた立ちんぼを見たことありますが、その数か月後にはなに食わぬ顔して立ってましたから…。どうせ今回もそのパターンなのかなと思うと、ため息しか出ないですね」(20代男性)

関内駅(撮影/集英社オンライン)
関内駅(撮影/集英社オンライン)
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「ここら一帯は昔から違法売春が行われていたからねぇ…。過去にも何度か立ちんぼが摘発されたこともあったけど、すぐに戻ってくるというイタチごっこのような状態が何十年も続いている。警察も相当本腰を入れないと難しいだろうね」(60代男性)

県警は今度こそ住民の期待に応えることができるのか…。


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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班