「酒飲むべし!の巻」(ジャンプ・コミックス第14巻収録)
今回は、両さんが麗子の帰郷に同行し、酒蔵見学をするお話をお届けする。
本作で麗子は、父親が無理矢理セッティングした見合いのため、しぶしぶ神戸へと帰郷する。そこで彼女は神戸の貿易商の娘で、中川と同様に大富豪であることが判明するのだ。
両さんはというと、世の中への見識を広めるために……という名目で、麗子についていく。若く美しい娘さんとガラの悪そうな中年のオッサンというギャップの激しい二人連れだが、なかなかいい雰囲気でもあるのが不思議だ。
そして両さんが向かったのは、蔵元「剣菱」。工場内を見学するうちに、そびえる醸造用のタンク群を前に、両さんは「酒!!!!」となってしまい……!?
剣菱は1502年創業の老舗で、もともとは「清酒発祥の地」を標榜する兵庫県伊丹市で営業していたが、昭和に入ると神戸市東灘区へと移転した。
神戸は気候や水の環境がよく米の産地も近い。さらに港を持つことから海路での出荷が可能と、昔から酒作りに適した地だった。そのため、剣菱のほかにも多くの酒造メーカーが集っている。
ちなみに剣菱のSNSでは、本作について言及されたことがある。
また『こち亀』には、剣菱以外にも実在する銘柄の清酒……をちょっともじった品が登場したことがある。「バッカス両津!の巻」(ジャンプ・コミックス第74巻収録)で描かれた、新潟市・石本酒造の「越乃寒梅」をもじった「腰の寒梅」がそれだ。部長が楽しみにしていた品だが、口開けをする前に本田が瓶を割ってしまう……。
このお話を子供の頃にリアルタイムで読んだ世代は、まだ酒を飲む年でもなかったのに「越乃寒梅」という銘柄を覚えている……という人が多いようだ。このお話は1月18日まで公開しているので、気になる方は急いで読んでみよう。
なお越乃寒梅は1970年代なかばに起こった第一次地酒ブームを代表する人気の銘柄で、新潟の酒を全国区へと押し上げた功績を持つ。そのため、普通酒であるにもかかわらず、いつしか「幻の名酒」と呼ばれるようになった。
それでは次のページから、両さんと一緒に神戸旅行&蔵元見学をお楽しみください!!



















