『めぐりあう時間たち』(2002)The Hours 上映時間1時間50分/アメリカ

1923年、心の病を抱えロンドン郊外で療養生活を送る作家のヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)は、『ダロウェイ夫人』を執筆していた。1951年のロサンゼルス。『ダロウェイ夫人』を愛読する妊娠中のローラ・ブラウン(ジュリアン・ムーア)は、理想の妻を演じることに疲れながらも、夫の誕生パーティを開くためにケーキを作り始める。

2001年のニューヨーク。『ダロウェイ夫人』の主人公と同じ名前の編集者、クラリッサ・ヴォーン(メリル・ストリープ)は、エイズを患う作家で友人のリチャード(エド・ハリス)の賞の受賞を祝うパーティの準備に取りかかっていた。ヴァージニア・ウルフの名作小説をモチーフに、異なる時代に生きる女性が迎える運命の1日を描いた物語。ニコール・キッドマンは特殊メイクでウルフを演じ、アカデミー主演女優賞を受賞した。

ニコール・キッドマン

1967年6月20日、アメリカ・ハワイ州生まれ、オーストラリア出身。15歳からテレビなどに出演し、1983年に映画初主演。『デッド・カーム/戦慄の航海』(1988)を偶然目にしたトム・クルーズに招かれハリウッド進出し、『デイズ・オブ・サンダー』(1990)で共演。同年に結婚した。主な出演作は『遙かなる大地へ』(1992)『誘う女』(1995)『ムーラン・ルージュ』(2001)『めぐりあう時間たち』(2002)『ドッグヴィル』(2003)『コールド マウンテン』(2003)『オーストラリア』(2008)『NINE』(2009)『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』(2016)『ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜』(2017)など。私生活では2001年にトム・クルーズと離婚し、オーストラリア人歌手のキース・アーバンと2006年に結婚した。

語り/戸田奈津子 アートワーク/長場雄 文/松山梢