野球の楽しさを伝えるには、まずは…

――野球人口が減る中、貴さんが毎年やられている「夢対決!とんねるずのスポーツ王は俺だ!スペシャル」での「リアル野球BAN」も、野球の楽しさを伝えるためには非常に大事なものです。

いや大変ですよ、もう。俺も62歳なんで。もう野球BANをやるとヘロヘロになって、1週間ぐらい体が動かない。毎回10打席ぐらいバットを振ってるんだけど、940グラムの金属バット、60歳超えてからは10打席も振れないですよ。

とにかく、毎回プロ野球のすごい選手やメジャーリーガーが来てくれるので、なんとか成立してますけど、本当は早く次にやるやつを見つけて、監督になりたい。ゴルゴ松本とか僕とかは、もうバット振れませんよ(笑)。

62歳になった石橋貴明が老体にムチ打ちながらも野球の楽しさを伝えたい深い理由「もう俺は金属バット10打席も振れないんだから」_2

――貴さんは2022年10月には岩手県宮古市の球場で、小学生たちに「リアル野球BAN」を体験してもらう企画も実施しました。あれも野球人口の減少を少しでも食い止められればという趣旨でした。 

やっぱり野球の楽しさを伝えるには打つのが一番。最初は打つことなんですよね。

岩手の子どもたちとリアル野球BANをやってみて思ったのは、女の子の選手がすごくいて。ソフトボールもあるけれど、野球をやっている女の子が非常に多いんだなって。それに小学校年代だと、女の子のほうが男の子より早熟だからうまくて、いいスイングをしている子もたくさんいる。今は女子高校野球の決勝戦を甲子園でやってますし。

それに子供たちに打ってもらったら、その土地にどういう野球が根付いてるかってわかりますよね。岩手には大谷翔平くん、菊池雄星もいるし。リアル野球BANをいろんなところでやって、「野球BANおじさん」という形で全国回りたいですね。

何年かして、野球BANをやったあの子たちが甲子園に出て、プロにドラフトで指名されて、そしてまた野球BANに出て「貴さん、俺は小学校のとき、野球BANで初めて打ったんだよ」って......。

俺、いつまで野球BANやるんだよ!