タンスを軽い気持ちで開けてみたところ、すべてが崩れた

そんな幸せな結婚生活に暗雲が立ち込めたのは、2018年のこと。育児がひと段落し、B子さんもバンドを活動していくうちに、Aの態度が「変わっていった」という。

「後で知ったことですが、私が参加したバンドにAの不倫相手のC子が入ったんです。それまではバンド活動で夜遅くなっても何も言ってこなかったのに、C子が入ったとたん、『帰ってくるのが遅い!』『こんな時間までなにやってたんだ!』と怒ってくるようになりました。それからAは、四六時中、私がどこでなにをしていても監視してくるようになって…。そんなある日、知人に電話で相談してみると、その知人が、Aが自身のバンド内のメンバーに手を出していたとを教えてくれて…」(同)

ステージに立つA教頭(本人SNSより)
ステージに立つA教頭(本人SNSより)

旦那が浮気しているとは夢にも思わなかったため、B子さんは知人から打ち明けられても半信半疑の状態だった。そんななか、自宅の寝室のタンスを軽い気持ちで開けてみたところ、これまで夫婦で積み上げてきたモノがすべて崩れ去ったという。

「浮気していたという事実もそうですが、やっぱり一番許せなかったのは、妻である私を不倫相手と比べて点数を付けていたこと。これを見たときは声をあげて泣きましたし、電車に飛び込もうとも思いました。さらにAは、この手帳が見つかったあとに、子どもたちに対して『オレの不倫は遊びだし、終わったことだけど、お母さんは名誉棄損(教育委員会に告げ口をした)をしてきたから犯罪なんだよ。一家がバラバラになったのはお母さんのせいなんだよ』と言ったんです。ずっと信じてきた人が、まさかこんな人だとは思いもよらず、ショックでした。

今となっては、Aに求めるものはなにひとつないです。ですが、学校は教育機関ですし、『こんなサイコパスのような人間を教頭という立場に置いておけない』というのが私の思いです。市の教育委員会は、子どもたちを一番に守らないといけないのに、なぜこんな異常者を教育の現場に立たせ続けるのでしょうか? 疑問でなりません」(同)

B子さんは友人とともに市民団体に接触、多くの賛同者らとAの更迭を求める「要望書」を市と教育委員会に提出した。

提出された「要望書」
提出された「要望書」
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