我孫子市子ども虐待防止対策室の対応は十分だったか
我孫子市の子ども虐待防止対策室に近隣住民から通報があった事実と対応について問い合わせると、以下のような回答があった。
「2021年の11月18日に、近隣住民の方から『男の子が2時間くらい泣いている。市で何かしてほしい』と連絡を受けました。通報を受けた当日午後、そして翌日午前にアパートへ訪問しましたが、どちらも応答はなく、お手紙(連絡票)を差し置きました。
午後になり母親から連絡があり、必要なことについてお答えいただきましたが、その詳細については控えさせていただきます。ただ、『困っていることはあるが、相談しても解決につながらない』といった旨の話をされていて、こちらが介入することに対して迷惑そうな様子でした」
担当者は奏良くんと接触する機会もあったという。
「通報から48時間以内に子どもの安否を確認する必要があるため、同日午後に再度アパートを訪問しましたが、見える範囲でアザや傷といったものは見受けられず、こちらが手を振ると振り返してくれ、目が合うと微笑み返してくれました。
一般的に、お母さんに対して恐怖心をいだいているお子さまは表情が暗い傾向にありますが、そういった様子も見受けられず、送致の判断基準である『身体の危険性が高く、命の危険性があるとき』には該当しないと判断したため、保護には至りませんでした」
事件後、アパートを引き払い実家に帰っていた永沼容疑者。その実家付近で永沼容疑者の姿を目撃していた近隣住民の40代女性は驚きを隠せない。
「今年の春ごろまで、たまに永沼さんとはすれ違うことがあって『こんにちは〜』と元気に挨拶してくれていました。いつも明るいし、どこにでもいる素朴なかわいい女の子と思っていたので、まさか子どもがいて、それを虐待して死なせてしまったとは信じられません……。
それこそ家族で出かけることも多くて、弟さんとお母さん、お父さんと一緒に車に乗り込む姿も見かけたことがあります。『仲睦まじくていい家族だな〜』と思っていたので、本当に驚いています」
母子にいったい何があったのか。真相の解明が待たれる。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班