いざ、文化屋雑貨店へ!! 相変わらずのキッチュなノリに、頭がクラクラ……
元 鶴谷洋服店の営業は、金・土・日・祝日の14:00〜18:00のみ。
ある土曜の午後に来てみると、ホントにやっていましたよ、元 鶴谷洋服店の文化屋雑貨店コーナー。
当時のノリのままセレクトされた、シュールかつレトロな、よくわからん品々。
加えて、文化屋雑貨店の創業者である長谷川義太郎氏が直接絵付け&焼き付けしたという食器類、ポーチやバッグ、文化屋雑貨店の象徴でもある塗り絵画家・蔦谷喜一作品がデザインされたグッズなどなどが、所狭しと並べられている。
決して広くはない店だが、お客さんはひっきりなしに入ってきて、なかなか繁盛しているようだ。
僕と同じように文化屋雑貨店の残影を求めてやってきた人から、たまたま通りがかって、「お」と思って入ってきた人まで様々のようだが、みんな少し上気した顔で商品を物色している。
僕は棚を隅から隅まで見たのち、文化屋雑貨店オリジナルのサバンナ柄マグカップと、かつての中国の衛生博覧会っぽい謎の解剖画が描かれたオリジナルポーチ、そして魔太郎のステッカーを購入した。





我ながら脈略のないセレクトだが、コレなのよコレ!
こうして出合いがしら的にわけのわからない物を買うのが、雑貨ショッピングの醍醐味なのだ。
元 鶴谷洋服店の造りは古い日本の商店そのままなので、正確な呼び名はわからないんだけど、店奥には畳敷きのプライベート空間があった。
僕が買い物に行った日には、そこで高齢の男性二人がくつろいでいて、楽しそうに会話していた。
商品を選んでいるうちから気になっていたのだが、会計の際によくよく見ると、一人はほかでもない、長谷川義太郎氏(通称「太郎さん」)その人だった。
僕はせっかくの機会なので太郎さんに声をかけて身分を明かし、少しインタビューをさせてもらおうかとも思った。
でも、やっぱりやめておいた。
そういうことをしてしまうと、たちまち“仕事のために訪れたマスコミの人”になってしまうことを僕は知っている。
青春の一ページである文化屋雑貨店に対しては、一介のファンという立場を貫きたい。
ただの一方的な思い入れではあるが、“お店と僕”の幸せな関係を壊したくはないのだ。
太郎さんの楽しげな笑い声を背中に聞きながら、これまた味のある昔ながらの紙袋に入れてもらった購入商品を抱え、僕はその店を後にした。