直面する地元の洗礼
――全国を旅するなかでイヤな思いをしたことはありますか?
はるこ 実はサーフィン界には“ローカル問題”っていうのがあるんですよ。
よくあるローカルルールが「動画や写真を撮るな」とか、「動画にするときにその場所のポイント名を載せるな」といったこと。
もっとひどいところだと、「地元の人間じゃない」という理由だけで、海に入った時点で追い出されることもあります。
駐車場に入っただけでにらまれたり、地元の人しか駐車場に停められないように看板が立ってたり。本当は仲よくしたいし、みんなで楽しみたいって思うんですけどね……。
カジ コロナ禍になってからサーフィン人口が増えたみたいで、地元の人としてはポイントが混雑するのがイヤなんだと思います。
それはわかるんですが、相手を威圧したり勝手なルールを作るのは、やっぱりやりすぎじゃないかな、と。
はるこ きっとサーフィンを愛する気持ちは同じだと思うんですよ。
私たちもサーファー人口を増やしたい気持ちで活動しているし、サーフィンを楽しむ人が増えれば地域のサーフショップにもお客さんが増える。
でも、価値観の違いなのか、なかなかそれが伝わらなくて。
だから、撮影も閉鎖的なポイントは避けて、地元の方が歓迎してくれるポイントだけでやってます。本当はいろいろないいポイントを紹介して、サーフィン界を活性化させたいんですけどね。
――本来のサーフィンルールはどのようなものなんですか?
はるこ “前乗り禁止”と言って、ひとつの波にはひとりしか乗れないとか、基本的にぶつからないようにするための優先順位とかですね。
そういうルールを守っていれば、本来みんなで楽しめるものだと思うんですよ。