Q コロナのストレスや「人生の壁」に負けずに
人生を輝かせるにはどうしたらいい?
精神論だけでは限界が
人間のやる気や幸福感、絆やつながりを大切にする心にホルモンが大きく関係していることが、最近の研究で明らかになってきました。ホルモン至上主義という言葉もあります。心がけだけ、つまり精神論だけでは限界があるということです。
人間の心に良い影響を与えるホルモンには、絆ホルモンと呼ばれるオキシトシン、快感ホルモンのドーパミン、幸せホルモンのセロトニンなどがあります。
「絆ホルモン」で健康になれる
カリフォルニア大学の論文に、自分にとってうれしいことをするよりも人に親切にする方が慢性炎症を予防してくれるというものがあります。人に親切にするとき絆ホルモンのオキシトシンが出ます。
また、ペットを抱くときにも絆ホルモンが出ます。これには抗酸化力があって慢性炎症を防いでくれます。ストレスにも強くなります。つまり、人や動物への思いやりが回りまわって自分の健康につながるのです。誰かの役に立つということは生きるためにとても大切なことなのです。
「快感ホルモン」を利用して人生を輝かせる
ほめられると、快感ホルモンのドーパミンが出ます。テストの点がよかったときにほめられた子どもは「もっと勉強していい成績を取って、もっとほめられたい」と思うようになります。これもドーパミンの効果です。
自分で自分をほめてドーパミンを出すという手もあります。人間はみんな気持ちよくなれる快感ホルモンには弱いものです。上手に利用することでいろんなことがうまくいきます。
慢性腰痛を抱えている人はとても多いですが、その大きな要因にホルモンが関係していることがだんだんわかってきました。痛みの信号が脳に伝わるとドーパミンが分泌されます。そのドーパミンが幸せホルモンのセロトニンを分泌したり、痛みを緩和してくれるオピオイドという物質を分泌してくれたりします。
ストレスを減らし、普段から小さな目標を持って達成させる習慣をつけて快感ホルモンを出していることが、痛みから自由になる方法なのです。