仙骨の硬さが腰に負担を与えている
腰痛でつらいと、腰の骨やその周りの筋肉が悪いのではないかと思われますが、実は仙骨やと腸骨(骨盤)で構成される仙腸関節が硬いということが原因になっている場合があります。
文献などでは、全ての腰痛の最大22.5%が仙腸関節を含む骨盤領域の筋骨格系の障害によって、引き起こされているといわれています。
仙骨は骨盤の中心に位置していて、背骨の一番下にあります。また、仙骨と腸骨で構成される仙腸関節によって、さまざまな動きをすることができます。
仙腸関節は、上半身の重さや地面から受ける下半身の衝撃を吸収し、バランスよく分散させる役割があります。いわゆる車でいうとショックアブソーバー(ダンパー)のようなもので、上半身の重さを左右の仙腸関節から下肢にバランスよく分散させながら、地面の凹凸などからの衝撃や揺れを抑制して、体がダイレクトに衝撃を受けないようにしているのです。
この仙腸関節に機能障害が生じると、上半身の重さや下半身の衝撃の吸収機能が左右どちらかに偏ってしまい、筋肉やそれを包んでいる筋膜が硬くなってしまいます。
そのことによって、動き出しや腰の曲げ伸ばしをしようとすると、腰に負担がかかり、腰痛がつらく、なかなか改善しないことの原因になるのです。