ここ最近は実質ひきこもりです

青木家の分家の男性は、政憲容疑者の最近の様子をこう振り返る。

「政憲くんは東京の大学に行った後、戻ってきて農業をやっているというのはお母さんから聞いていました。アイスクリームかジェラートか詳しくはありませんが、それをやっているのも聞いていました。
最後に会ったのは2、3ヶ月前でしたかね。回覧板を届けに行くと受け取りに出てきたのが政憲くんでした。普段着で特に生活が荒れてる雰囲気とかもなく、ごく普通に『ありがとうございます』と受け取ってくれましたよ」

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確保された後、移送された政憲容疑者(写真/共同通信)

家業の農業を起点としたビジネスに成功し、政治家としても頭角を表していた地元名士の父にとって、やがては分家を束ねる本家の跡取り息子となる政憲容疑者はどう映っていたのだろう。
一家の内情に詳しい古くからの知人はこう証言した。

「政憲君に最後に会ったのは去年の12月だったかな。元旦の催しに関することで配り物を届けに行ったら政憲君が出てきました。あそこはご両親が忙しいからいつも政憲君が対応するんだけど、無愛想というか、話しかけても話す気がないのか何の返事もしない時もありました。私も気を遣って話しかけるのですが、人付き合いが苦手というか。だからお父さんもお母さんも口には出さずとも心配はしてたと思いますよ。彼が高校時代もお父さんとお母さんが代わりばんこに送り迎えをやっていましたから」

過保護にされてきた本家の跡取り息子は、実家を離れて東京の大学に進んだが、一皮剥けることなく舞い戻ってきた。
知人が続ける。

「大学を中退したのも人付き合いがうまくいかなかったからと聞いています。その後の政憲君は農業をやっていた時期もありましたが、ここ最近は実質ひきこもりですよ。一応、ジェラート屋で働いていることになっていますが、実際は何もやっていませんでした」

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政憲容疑者の実家(撮影/集英社オンライン)