記事があるからこそマンガはエンタメに振り切れる
――マンガで扱っている人体の不思議やピラミッドの秘密といったテーマは、どのようにして決まったのでしょうか?
テーマに関しては、作家さんが描きたいもの、興味を持っているものです。マンガって、興味があることじゃないと面白く描けないので、こっちからテーマのお仕着せはしたくなくて。
田村先生の場合は「ピラミッドが大好きなんですよ」っていう先生のひと言から始まりましたし、つき合いが長いBoichi先生からは「僕はなんでも描くから本田さんが僕に合うと思うものを教えて」と言われて、「それだったら先生の画力で、体の中が見たいです!」っていうやりとりでテーマが決まりました。
――「勉タメジャンプ」には、マンガだけでなく小説や読み物も掲載されています。マンガ雑誌にそういったページを収録した理由は?
学習部分の掘り下げ方について最初にすごく考えた時に、まずマンガを読んでテーマに興味を持ってもらって、興味を引き継いだまま読み物で知識を深めていく。この二段組みがおそらく自分たちのいちばん得意な形であろうと思いました。
記事があるからこそマンガはエンタメに振り切れるし、マンガがあるからこそ記事を少し専門的にしても興味を持って読んでもらえるかなというところで、読み物ページを少し厚めに作っているんです。
――7月中旬には、自由研究を総力特集した『勉タメジャンプ2023SUMMER』が発売されます。
今は付録を何にするか考えていて、さっきもそのために色々な科学キットの実験をしていました(笑)。僕は、大人になった今も「小学8年生」(小学館)や「子供の科学」(誠文堂新光社)、「学研の科学」(Gakken)などを読んで、「この付録作りたい!」ってワクワクしているんです。
次号の「勉タメジャンプ」では、付録だけでも欲しいと思ってもらえるものをつけて、さらにそれをマンガでいろんな側面から面白く掘り下げていきたい。1冊の雑誌で自由研究をこすり倒したいと思っています。