期待していたのに売れなかった味は?
ここで反対に開発時の期待とは裏腹に、思ったよりも売れなかった商品についてもぶっちゃけていただこう。
「まずは2015年発売の『パンプキンバター味』ですかね。こちらは、2014年発売の『パンプキンスープ味』のご好評を受けて開発したかぼちゃをメインにした味でして、ハロウィン需要を見越して発売したのですが、予想よりも反響がありませんでした(苦笑)。
また2021年発売の『ピーナッツバター味』は、「塩キャラメル味」や、「はちみつバター味」に続く、甘めの味を開拓したかった味でして、美味しくできたと思ったのですが、これも売れ行きが微妙で……。
反省点として、どちらの味も本来のとんがりコーンの味からかけ離れすぎたのが、売上鈍化の要因なのかと考えております」
とんがりコーンといえば、あっさりとした塩味のイメージが強い。スイーツっぽい甘さが売りの味となると、オーソドックスなとんがりコーンの味を知っている消費者からすれば、味がイマイチ想像できなったのかもしれない。
「開発担当者として、チーズ、バターといった風味が、とんがりコーンとの相性が良いと感じています。ちなみに甘さを足すとすれば、とんがりコーンの空洞の中にロッテさんの『クーリッシュ』を入れて、ソフトクリームみたいにする『とんがり クーリッシュ』という食べ方がおすすめです。
あとは醤油系の相性がいいですね。生地の香ばしさに醤油ならではの旨味、香りが加わることでとんがりコーン自体の持つ美味しさを引き立ててくれます。そう考えるとバターしょう油味はまさに奇跡の組み合わせでしたね」