40歳年下の同級生から「ハゲ」といじられても「楽しい」

「太田さんにメールで『スクールに入ることになりました』と報告したら、『ウチの社長、なに考えてるんだろ。60過ぎてるんだから、20代と戦っても負けるに決まってるだろ』って大爆笑でした。

実は僕が10か月早いだけで爆笑問題はほぼ同期。デビュー当時、いまでいう地下芸人のライブ会場で、僕は爆笑問題に先輩風を吹かせてたんです。ちょっとだけメイン張ったりしていたものだから勘違いしていて、初めて爆笑問題に挨拶されたときに、『君、おとなしいけど大丈夫? もっと前に出たほうがいいよ。この世界、厳しいけど頑張りなよ!』って、バーンって肩叩いたら、ふたりが下向いて黙ってたことをすごく覚えてるんです。
『あのとき勘違いしててごめんなさい』って謝ったら、『30年以上たって謝られても!』って笑ってくれました(笑)」

60歳でお笑い養成所入学のものまね芸人、ダンシング☆谷村。運命のタイタンライブで太田光代社長に認められて芸人人生をリスタート! 「本気で相方探してます!」20歳の同級生に「ハゲ!」といじられても「ホントに楽しい」_7
ネタ見せにそなえて衣装に着替える

「タイタンの学校は、ホントに楽しいですよ。最初は『テレビに出てる人だ!』って目で見ていた同級生も、ネタをやりだしたら大したことないと思ったのか、きっちりダメ出しもしてくるしハゲいじりもしてきます。あっちは20歳なのに(笑)。
今までの社長業ってどこか孤独だったけれど、スクールでは同級生からいじられるのが当たり前になりました。でも、陰でコソコソと社長に内緒で独立しようと馬鹿にされてたことを考えれば、表で馬鹿にされてるほうがよっぽどいいですよ。
タイタンの学校のネタ見せでは、ものまねは一切やらないと決めてます。できたら漫才をやりたいから真剣に相方も探しているし、35年のキャリアはあるけれど『お笑い芸人の新人です!』って本気で思ってます。

もちろんものまねはやりますよ。なんでもやります! 拾ってくれた太田光さんと太田光代社長への恩返しがありますからね。
今の僕にはものまねでもお笑いでも、どっちでも売れるしかないんです。
僕は太田光代社長に下駄を預けました! 社長が『もうあなた芸人やめなさい』と言ったら辞める覚悟があります。光代社長が渡哲也さんで、僕が舘ひろしだって心に決めてるんです」

60歳でお笑い養成所入学のものまね芸人、ダンシング☆谷村。運命のタイタンライブで太田光代社長に認められて芸人人生をリスタート! 「本気で相方探してます!」20歳の同級生に「ハゲ!」といじられても「ホントに楽しい」_8
目一杯のネタ見せ
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“61歳のお笑い学校の生徒+ベテランものまね芸人+経営者”の、ダンシング☆谷村さん。
売れたいという野望は、まだまだ輝いている。

取材・文/ナムラサエ
集英社オンライン編集部ニュース班

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