「会社ごと面倒みてくれ」と爆笑問題・太田に懇願
2020年初頭から芸能界にも非常に大きな衝撃を与えたコロナ禍。イベント、ステージなどは大きく規制され、営業がメインのものまね事務所には大きな打撃となった。
「それでも社員の給料の支払いなどもある。借り入れは必要になりましたが、なんとか頑張っていました。
ところが、2021年の年末になって、マネージャーが立て続けに『辞めます』と言い出し、タレントたちも『事務所を辞める』って。脇の甘い僕でも、さすがにおかしいってわかりました(苦笑)。
蓋をあけてみれば、取締役兼マネージャーのポジションだった人物が絵を描いて、一部タレントや顧客リストを全部持っていかれてしまいました。売れっ子ものまねタレントを擁す他の事務所の関係会社に流れたようで、いまその件は弁護士さんと相談しているところです。
そんなことがコロナ禍にあって、『もう還暦だし、最後に自分のことにも力を入れようかな!』って。なんだかふっきれちゃったんですよね。自分のこともやりつつ、残ってついてきてくれたスタッフやタレントたちとやり直せばいいか、と」
またまた身内に騙されてしまったダンシング☆谷村さんだが、そこでまた頭をよぎったのが、「爆笑問題が所属するタイタンに入りたい!」という熱望だった。
「実は2019年に、偶然にTBSの局内で爆笑問題の太田(光)さんに会ったんです。彼は僕のことを、昔の芸名の『くさど人生』で認識してる。『くさど、何やってるの? 芸人も社長もやってるんだ、大変だなあ!』ってそのとき言われたんですが、そんな慰労の言葉を長らく言われたことがなくって……僕、そのあとトイレにこもって号泣しちゃったんですよね。
去年の1月には共通の知り合いのプロデューサーに頼んで、特番の収録に来ていた太田さんとテレビ朝日で改めて会いました。『TBSで会ったときに、ウチにくるか?って目をしてましたよね』って言ったら、『ふざけんなよ』と笑っていましたけれどね。
でもとにかく、『タイタンに所属させてくれないか。そしてあわよくば会社ごと面倒見てはくれないか』とお願いしたんです」
「太田さんは、『俺はなんにもできないよ。でもタイタンライブ出演の推薦はできるから、そこでウケをとれば社長も認めてくれるんじゃないか』って。それで本当に去年6月のタイタンライブに出ることになったんです」