「あるあるが降りてくるようになった」

あるある需要が増えてきた2011年3月、東日本大震災という未曽有の災害が起こってしまう。

日本全土でイベント中止。この日、オールナイトのライブを予定していたRGは「こんなときはあるあるを返すことくらいしかできません。お待ちしてます!」と深夜1時過ぎにツイッターでつぶやいた。

「僕のライブのために遠方から来てくれた人もいて、不安で寝れなかったりするかもしれないとツイートしました。結果、めちゃくちゃたくさんのあるあるのお題が集まって、この日からひと月くらい毎晩のように続けました。あるあるを返しながら寝落ちしたことも」

2012年には、東京スポーツで時事にまつわるあるあるの連載が始まり、毎日、担当記者にあるあるを返し続けた。

同年、『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に出演し、深夜放送ならではのAVあるある、騎乗位あるあるなどを連発し、爆笑の渦を巻き起こした。いまも語り継がれる神回だ。

「オールナイトニッポンのネタは事前に用意したものじゃなくどれも即興なんです、本当に。ケンコバさん、ジュニアさん、大吉さん……いろんな方々の前であるあるを披露しまくって、気がつけば歌っている間にスッとあるあるが降りてくるようになったんです(笑)」

あるあるは一日にしてならず、なのだ。

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取材・文/小林 悟
撮影/柳岡創平
編集/一ノ瀬 伸