金融増税が視野に入っているのかも!?

【1億総投資社会へ】予想以上に大盤振る舞いのNISA改正で老後2000万円問題も余裕でクリア_4
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正直、今回の改正は予想していないほどの大盤振る舞いでした。なぜなら、これほどの非課税枠を用意すると、一般的な所得の人は投資で得た所得に対する税金を払うことはなくなると思われるからです。

令和3年度の家計調査の金融資産保有額を見ても、全世帯の中央値は700万円、金融資産を保有していない世帯も含めると金融資産保有額の中央値は300万円です。よほどの高所得者でない限り、枠が足りないとは思わないでしょう。

一部の投資インフルエンサーは足りないと不満を言っていますが、そもそも彼らは投資をしなくても老後不安など持たない所得層の人です。一般的な所得層であれば、生涯投資枠を使い切ることもないでしょう。

筆者自身、生涯投資枠1,800万円をフル活用できる人は、いわゆる老後2,000万円問題とは縁のない人だと思っています。

今回のNISA改正と一緒に富裕層への課税強化も税制大綱に記載されており、今後所得が高い人には、より負担をお願いする社会になると想像できます。
仮に投資で得る利益についても増税されるとなった時でも、NISA制度を活用している一般的な所得層にはほぼ無縁ですし、反対意見が多く出にくいのではないでしょうか。

将来の税制がどうなるかは不透明ですが、現状、NISAについては2024年からよい方向へと改正されることは決まったわけですので、投資をしたことがない人もこれを機に興味を持ち、少しずつ無理のない金額から投資を始めるいい機会だといえます。


文/井上ヨウスケ