M-1優勝したら、“クローン霜降り明星”に?
――ほかに分析していることはありますか?
くるま 準決勝の会場はニューピアホールですが、ここは異常なんですよ。聞くところによると株主総会とかをやるホールみたいで、そもそもステージが仮設です。だから足音がうるさかったり、音が響かなかったり、普段の劇場とは全然違って。あと奥行きも横幅もあってお客さんの顔が見えにくいので、大きな会場で漫才をした経験のあるコンビは有利かもしれないです。
――ちなみに、ほかの芸人さんもくるまさんみたいに分析してるんですか?
くるま 対策を考えるのって基本的につまらないので、誰もやらないです。僕がたまたま好きなだけで、本当は自分が面白いと思うことをやり切ればいい大会なんで……。準決勝に進出した全28組中、“27組と1人”は分析なんかしていないと思いますけど。
ケムリ たしかに僕も考えてない(笑)。今日、僕が話せることはないです。
――では、ケムリさんにお聞きします。今年の準決勝は同じ学生お笑い出身の芸人さんが多いですが、意識はしていますか?
ケムリ それも彼に聞いてもらったほうががいいんじゃないですか?
くるま なんでだよ。意識するかしないかは自分で言えるだろ。
――(笑)。もしM-1で優勝したら、何かやりたいことはありますか?
くるま 僕らが間違って優勝しちゃったら、「霜降り明星になれる」と思われて“クローン霜降り明星”にされかけるけど、半年ぐらいで「あれ、なれなさそうだな」ってなったあとに「やりたいこと」という意味ですよね?
――違いますよ(笑)。
ケムリ 僕は優勝した次の年の『紅白歌合戦』(NHK)に変な出方をしたいです。
――変な出方?
ケムリ オードリーさんがM-1で準優勝した翌年の紅白で、美川憲一さんが歌っている後ろのビジョンに春日(俊彰)さんの写真が大きく映し出されたあと、本物の春日さんが出てくる、という演出があって(笑)。そういう変なおもちゃになりたいです。
くるま 僕は喫茶店とかやりたいですね。
――若手がやることじゃないでしょ(笑)。
ケムリ どのあたりでやりたいの?
くるま 松陰神社前とか。
ケムリ なんでだよ(笑)。
取材・文/インタビューマン山下 撮影/TOWA