芸歴1年目らしからぬ“ワイルドなツカミ”

“競技漫才の申し子” 令和ロマン。魔人無骨時代の“あのワイルドカード”以来となるM-1準決勝へ!「全28組中、“27組と1人”は分析なんかしていないと思いますけど」(くるま)‗02

――その後、東京NSCの卒業公演「NSC大ライブTOKYO2018」で見事優勝し、“首席”で卒業。芸歴1年目の「M-1」(2018年)では準々決勝で敗退しますが、「GYAO!ワイルドカード」の枠で復活し、準決勝でネタをやることができました。そのときの手応えはどうでしたか?

くるま 無我夢中で宿題を解いてたら準決勝に行けたというか。「M-1でウケるにはどうしたらいいんだろう?」と思って、予選1回戦から見に行ってました。「誰々のこんなネタがウケてるから、こういうネタをやろう」というように分析していたら、いつのまにか準決勝にたどり着いちゃって。

――僕、その年の準決勝でのおふたりのネタを会場で見たんですよ。ワイルドカードに関するネタをツカミで入れて爆笑を取ってましたよね?

ケムリ 彼がすごく暴れながら舞台袖からステージへ出て行って、「ワイルドカードってそういう意味じゃないよ」って僕がツッコんだやつですね。

――それそれ!「1年目でこんな気転の利いたこともできるんや」と思って、度肝抜かれました。

くるま 僕らは勝負を諦めてたので、逆にそういうことができたんですよ。今もそうですが、「審査にマイナスに影響したとしても、楽しいほうがいいや」という気持ちでやってます。

――準決勝に復活できるワイルドカード枠は「GYAO!」で公開された準々決勝敗退コンビのネタ動画で「視聴人数1位」を獲得したコンビ・トリオが復活するというルールでしたが、魔人無骨(令和ロマンに改名する前のコンビ名)のネタ動画がサイトの一番上にあったため、「自動的に再生されたんじゃないか」というような意見もネット上では見られましたよね。

くるま 実際のところはわからないんですよ。でも、おそらくそうじゃないかと……。じゃないと僕らが1位になるはずがない。だから、ラッキーって感じでした。

ケムリ 確かにネタ動画の掲載順は僕らが最初でしたが、動画を最後まで見ないと再生回数としてカウントされないはずなんで……。

くるま その後すぐ令和ロマンに改名したんですけど、いちばんの理由は“あのワイルドカードの件”でよくも悪くも名前が知れ渡っちゃったから。自分たちはまだ面白くないのに、名前だけが大きくなってる感じがあって。個人的にそれがすごく嫌だったんですよ。こつこつ頑張りたかったので、「コンビ名を変えたいな~」と思ってました。