アイドルグループからの突然の解雇、整形。
伊藤麻希第2章は怖いもの知らず
――『闘うクビドル』というキャッチフレーズで、リングに上がっていたこともありますが、アイドル活動は自分から辞めたのですか?
アイドルは辞めていなかったのですが、活動は減っていて、ある日運営の方に「どうすんの」って言われて。「好きにしてください」って言ったら、音楽情報サイト『ナタリー』で「新生LinQ」みたいな記事が載っていたのに、メンバーに自分が入ってなかったんですよ(笑)。そこで知りました。もう周りが信用できなくなりました。
――整形手術を受けたことをカミングアウトしたこともありました。
自分の中では、“伊藤麻希”っていう人生が3章あるって思っているんです。
1章目は、アイドル時代で売れなかった伊藤麻希、2章目はリング上で整形をカミングアウトしたり、炎上ツイートもできちゃう伊藤麻希、そして今は海外でプロレスラーとして“maki ito”と呼ばれる3章目の伊藤麻希みたいな感じですね。
なのであの時は第2章の私です(笑)。
――第2章時代、ずっと借金があったそうですが……。
そうなんですよ。お金がないのに整形をするっていう。多分最高で7~80万ぐらいありました。
――そうしたすべてをリングでさらけ出すことには、抵抗はなかったですか?
それよりも「ネットニュースになったら面白いな」という風に考えていましたね。当時の私は「どん底代表」の自信があったから、みんなに私を見て頑張って欲しかったんです。
――ちなみに、どの箇所を…?
頬と顎下の脂肪吸引をしました。じつは脂肪吸引も、いくつかレベルがあるんですよ。安いのだったら30%、もうちょっとお金出せば50%取れるよ、みたいな。さらにもっとお金を出せば80%ぐらいは取れるって言われて、私は80%にしたんですね(笑)。あと小顔になれるっていうボトックス注射を通常の3倍の量でやっていました(笑)。
――副作用とかは?
一時的に顎の力がなくなるんで、ご飯とか噛めなくなりましたよ。でも整形をしたからって、すごく外見が変わるものじゃないんですよ。逆にそこまでやって、劇的に生まれ変われなかったからこそ、ありのままの自分を受け入れることができたって思いましたね。もう為す術がないので、はい。
取材・文/池守りぜね 撮影/二瓶彩
「プロレスを辞めたら死ぬ」 福岡の地下アイドルから、世界のリングへ。東京女子プロレス・伊藤麻希の野望 はこちら
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