注目は現地のスーパーマーケットの記事?

『地球の歩き方』は今後、9月にオーストラリア、10月にドイツ、12月にパリ、グアム、それにバンコク、年明けにシンガポールやカナダ東部など、少しずつ刊行を再開していく予定となっている。その中では「新型コロナウイルス」対策だけでなく、「円安」対策も力を入れている。

「その全タイトルで、スーパーマーケットの記事を増やしていこうという方針なんです」

と日隈さん。お金をあまりかけなくても旅を楽しめるような方法も提案していくのだそうだ。

出来上がったばかりの『ハワイ編』を手に取った。表紙には「ただいま!」の文字が踊る。発案した日隈さんが、しみじみと言う。

「いろいろ不安はあったんですが、現地に行ってみて、実際に作ってみて、『ただいま』『おかえり』と言い合えるような、とくにリピーターの方ならそう感じられる状況だと思ったんです」

そろそろ海外へ。日本人も本格的に、旅立っていいころなのかもしれない。

取材・文/室橋裕和