第2位: 『恐怖! キノコ男』(2002年)
『恐怖! キノコ男』(2002年)は〝142ドル〟という驚きの低予算で生み出されたパニック・ホラー。
キャスト及びスタッフの名をよくよく見ると、監督のデイブ・ワスカバジを筆頭に〝ワスカバジ〟の姓が目立つ。というよりもこのデイブ・ワスカバジが脚本、製作、音楽、編集、撮影などなどを兼任している。ちなみに共同脚本及び共同製作の名はメアリー・ワスカバジである。
「とあるマッドサイエンティストが発明した薬物の影響で、キノコが怪物に変身し、人々を襲う」という内容の本作は、率直に申し上げてホームビデオめいたチープな出来栄え。人類に対して関節技をキメ出すキノコや、脈絡なくサイキック能力を披露する主要人物たち、のっぺりとした稚拙な3Dモデルに加え、突拍子もない展開と冗長な会話劇の数々は、お世辞にも褒められたものではない。
が、この悪いキノコでバッドトリップしたかのような物語には、ある種の魅力が伴っていることもまた事実である。日本国内盤にはプレミアがついているため視聴困難だが、機会があれば観てみるのもいいだろう。