1万1000円というハイスペックな傘に注目が集まったきっかけは、表参道で買い物を楽しむ女性たちだった。
「『良いものはないか』と、常にアンテナを張っている女性のお客様が直営店で手に取り、使い始めてくれた。ファーストモデルでも紫外線遮蔽率は90%を越えているので雨用・日傘の両方に使えるのにくわえ、軽量で細身なため、気軽に持ち運べる点が評価され、口コミで広がったようです」(グローブライド担当者)
「慎重を期して生産数を抑えた」という初期生産分は、発売と同時にほぼ完売するほどの人気に。その後増産を繰り返すものの、いまだ品薄な状態が続く。
2020年に発売された「1級遮光カーボンテクノロジーアンブレラ」は、「より日差しを遮りたい」という女性たちのニーズに応え生まれたもの。日本洋傘振興協議会(JUPA)が定めた、光を99.99%以上遮る「1級遮光傘生地」という、最高度の遮光性を持つ素材を採用している。
取材当日は最高気温37℃を越える猛暑日。炎天下で「1級遮光カーボンテクノロジーアンブレラ」を頭上に広げた瞬間から体感気温がぐっと下がるのを感じる。“モバイル木陰”と呼びたくなるような軽さもあり、日傘を使い慣れない記者にとって新鮮な驚きだった。