「出ればウケるだろって」ピン芸人3人がM-1を目指し「怪奇!YesどんぐりRPG」になった日_4

「俺たちが一番おもしれぇ!」を見せられる場所

――3人の徹頭徹尾ボケるノリが合っていたんですね。M-1グランプリにこだわった理由は何なのでしょうか?

サツマカワ お笑い好きなら全員が見ている大きなコンテンツだから、売れるための最大の足掛かりなんですよ。決勝進出して地上波放送に出演するのももちろんそうなんですが、予選3回戦の動画がYouTubeなどで配信されるので、そこでバズれば認知されるなって。

アキト ……というのもありますし、俺たちが一番おもしれぇ!っていうのを見せられる最大の場所だっていうのがやっぱり大きな動機だと思いますね。

――実際、初出場の2018年に3回戦に進出しています。自信はあったのでしょうか?

アキト 出ればウケるだろって気持ちはずっとありました。

どんぐり 正直、僕は全然わかんなかったっす! 3回戦でルミネtheよしもと(新宿)の大きな舞台に立ってみて、うわー!って。ウケるんかーい、と(笑)。2回戦は緊張しすぎてネタを飛ばしましたし。

アキト ネタの冒頭に入る自己紹介を飛ばしたんです。伝説ですよ(笑)。

サツマカワ 7億回やってるはずの自己紹介を。

――「プレイヤーチェンジ」と唱えて3人が入れ替わり、順番にギャグをしていくネタをされていて、「これは漫才なのか?」という点でも話題になりました。このネタはどうやってできたのでしょうか?

サツマカワ 深夜2時くらいの稽古場です。3人で遊びながらM-1の相談をしていて。「俺らはギャグをどう見せるか、どう漫才に落とし込むかだよね」という話をしていた。それで縦一列でやってみたり、全員椅子に座ってみたり。

どんぐり いろいろやりましたねぇ。

サツマカワ 急に俺が「等間隔で三角形に並んでくれ!」って言い出して、真ん中にいたどんぐりが自己紹介した後、誰からともなく「プレイヤーチェンジ、プレイヤーチェンジ……」と。

どんぐり これだ!ってなりましたよね。