「自分の看板はこれで下ろした」28年半の歴史に幕、師匠の故郷で始まる第二の人生

ラーメン店主としての「麺屋ごとう」はこれで一区切りとなるが、師匠・山岸さんから続く大勝軒の歴史に後藤さんはこれからも関わり続けるのだ。

「自分の看板はこれで下ろしたわけですからね。これからもう一回『ごとう』をやるかどうかは、まだわからないです。とりあえず、事故もなく、無事に仕事を終えられたので。それは本当によかったと思います」

28年半にわたり、一杯のラーメンを作り続けてきた後藤さん。その言葉には、長い仕事をやり遂げた安堵と、次の人生へ向かう気持ちがにじんでいた。

「麺屋ごとう」のわんたんメン
「麺屋ごとう」のわんたんメン
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駒込の店には、次に「麺屋HERO」が入る予定だ。街からラーメン店の灯が消えるわけではない。しかし、後藤さんが作る「麺屋ごとう」のラーメンは、もう食べられない。

長年通い続けた店がなくなる寂しさは、やはり大きい。

創業から28年半。大勝軒で学んだ技術を土台に、自分の味を追求し、多くの人に愛されてきた「麺屋ごとう」。その歴史に、心から感謝したい。

前編「『大勝軒の名前を使っていい』師匠・山岸一雄さんの申し出に、なぜ自分の看板を選んだのか」から読む

取材・文・撮影/井手隊長