昭和のレジェンドたちがいたAM番組はタイムマシン
熱心に聴いていた番組や、好きなラジオパーソナリティも年代とともに変わりました。
最初は先ほども話した『玉置宏の笑顔でこんにちは!』から始まって、中学生時代に夢中になったのがTBSラジオで放送していた『大沢悠里のゆうゆうワイド』。ラジオパーソナリティという意味でも、最初にハマったのが大沢悠里さんでした。
大沢さんは、あの独特な声質も魅力的だし、急にモノマネをやり出したり、番組の人気コーナーだった「お色気大賞」のようなくだけた内容があったり、とか……。最初はマトモな大人の方と思っていたら意外とそうでもなくて(笑)。そこに面白さや人間味を感じて、特に中学生の頃はものすごくハマっていました。
それに『ゆうゆうワイド』は出演者やコーナーのラインナップも絶妙でした。「秋山ちえ子の談話室」でエッセイストの秋山さんが出てきて、おばあちゃんのやさしい話をしたり、浜美枝さんが「浜美枝のいい人みつけた」でオシャレなトークをしたり、森山良子さんが「味の素 ハート・オブ・ポップス」で自分の知らないフォーク系の曲を流してくれたりして、それから永六輔さんが満を持して出てくるという。
特に、僕にとって永六輔さんの存在は大きくて、子どもの自分が聴いていても引き込まれる面白い話ばかりでした。そこには永さんならではの豊富な知識や経験があったと思うのですが、難しいことは言っていなくて。
「あ! 耳クソというのは、あの~、あれ、掘らなくていいんですよ。ある日、ポロッと、ちゃんと取れるんです」みたいに、割と日常のこととか、旅で感じたほんの些細な出来事とかを話されていたのが印象的でした。
それまで、テレビで見ていた永六輔さんって、憧れの文化人というか、もっと難しい人みたいな印象があったのですが、「ラジオで聴いたら、こんなにフワッとした話をするんだ!」と、少し身近に感じたりもして。今考えると、永さんはラジオというものを心底理解していた方なので、意識してリスナーと近い距離で話されていたのだと思います。
あの頃、ラジオの世界には昭和を代表するようなレジェンド級の方々がゴロゴロいて、現役でしゃべっていた。古いモノが好きな自分にとってAMラジオを聴く時間はタイムマシンに乗っているような感覚だったんです。













