「専門的な視点を入れることは、管理業務の属人化や確認漏れを防ぐ一助になると考えられます」
対応の分かれる学校プールの清掃について、専門業者はどう見ているのだろうか。
清掃や修理などの作業型サービスネットワーク「Kirei One」を運営する株式会社KIREI produceの担当者は、「教職員の負担軽減や安全管理の観点から、学校プール清掃・管理の外部委託への関心は高まりつつある」との認識を示したうえで、専門業者による清掃の特徴として以下の点を挙げる。
「まず、使用する機材・道具の違いです。学校側で清掃する場合、デッキブラシなどの簡易的な道具が中心になることが多いですが、専門業者は高圧洗浄機、ポリッシャー、バキューム、排水管洗浄機材などを使用するため、藻やヘドロなど長期間溜まった汚れの清掃力や仕上がりに差が出やすいです。
また、汚れや詰まりへの対応力も上がります。プール清掃では、排水口が詰まって水が抜けない、重いヘドロを移動させなければならない、といったケースがあります。専門業者は現場の状況に応じて機材や作業手順を選び、効率的に対応できます。
さらに、転倒・怪我のリスクへの対応も挙げられます。プール槽内は藻やヘドロ、濡れた床面によって非常にすべりやすいですが、専門業者はこうした環境での作業に慣れており、安全面に配慮して進められます。
ほかにも、熱中症や体力面の負担軽減につながりますし、排水口まわりの汚れや異物、金具の状態、設備の不具合などに気づきやすくなる点も特徴です」
続けて、教育現場にとってのメリットについて次のように説明する。
「清掃を専門業者へ委託することにより、教職員の負担軽減、児童・生徒の安全確保、衛生品質の向上、作業時間の短縮につながると考えます。
特にプール清掃は、体力的にも時間的にも負担の大きい作業です。専門業者へ委託することで、教職員は本来の教育業務や授業準備、児童・生徒への対応に集中しやすくなります」
さらに、給排水・設備管理に関する人的ミスの抑制、設備不具合の早期発見にもつながると指摘。
「学校プールでは、清掃前後の排水・給水・水位管理も重要です。プールの給水停止忘れなどによる水の流出事案が各地で発生していますが、専門的な視点を入れることは、こうした管理業務の属人化や確認漏れを防ぐ一助になると考えられます。
また、清掃中に設備の破損などに気づける場合があり、プール開き前の安全確認につながります」
学校現場で働き方改革が進む中、プールの維持管理の負担はたびたび指摘されてきた。全国的に学校プールの老朽化も進むなか、施設をどう維持していくのか。持続可能な運営の在り方が模索されている。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













