「メジャーと日本のレベル差なんてほとんどない」

――続いて日本人メジャーリーガーのお話です。村上宗隆、岡本和真という両スラッガーのここまでの成績はいかがでしょうか。前回、江本さんはふたりは活躍できると太鼓判を押していましたが。

今は日本とアメリカのレベル差なんてほとんどないからね。30球団もあれば選手も分散するし、球団によっては日本でも使えなさそうなやつがいっぱい試合出てるでしょ。最近、日本に来る外国人がほとんど活躍しないのもそういうこと。

ピッチャーだって完投できるやつが全然いないんだから、それだけでもレベルの低さがわかる。

――村上選手は5試合連続となる10号ホームランを放つなど、量産体制に入っています。

日本であれだけやれたんだから素質的には驚きはないけど、ホワイトソックスは3年連続で100敗以上してるチームでしょ。相手も舐めてかかってきてるから(去年までの)ヤクルトと試合するようなもの(笑)。

MLBとNPBのレベルの差はないとしつつも「ショートとか内野手の地肩の差はまだまだ埋まってない」(江本氏)
MLBとNPBのレベルの差はないとしつつも「ショートとか内野手の地肩の差はまだまだ埋まってない」(江本氏)

―― 一線級のピッチャーに当たった時にどうなるかということですね。

俺が心配してるのは、村上も岡本も日本時代から長距離打者としてホームランを期待されていたこと。そのスタイルをアメリカで貫こうとすると、力負けして思うような成績が残せない。筒香(嘉智)もレベル的にはふたりと同等だったけど、スタイルを変えられずにまったく結果を残せなかったよね。

鈴木誠也がなぜ通用しているかと言ったら、彼は日本時代から中距離打者でホームランを打とうとしてるわけじゃない。体のバカでかいメジャーリーガーに囲まれると自分も大振りしたくなるんだけど、そこをグッと我慢できるかどうかが大事になってくる。

――彼らが活躍すれば、野手でメジャーに挑戦しようとしてる日本人選手を後押しすることにもなる。

でも最近はアメリカの球団も日本人、特に打者にはポスティング(システム)で金を出さないでしょ。

サトテル(佐藤輝明)が去年のオフにポスティングをめぐって球団と揉めたのも、譲渡金が低くなってるから。でもそりゃそうでしょ。大した金にもならないのに看板選手を手放すなんて、球団としては旨味がまったくない。