資産を「持つ者」と「持たざる者」の差
株価は上がったけれど、私たちの生活は楽になったのかーー。
確かに、日経平均株価は2013年から24年にかけて4倍近くに跳ね上がり、東京のマンション価格は10年余りで2倍以上になりました。さらに政府は「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げ、国民に投資を促しています。
しかし、働く人々の実質賃金は減り続け、貯蓄ゼロ世帯は単身者の3人に1人、家族世帯でも4世帯に1世帯に達しています。貯蓄すらない人々が3割もいるなかで、この政策は本当に国民全体を豊かにするのでしょうか。それとも、既に資産を持つ人々をさらに豊かにし、格差を固定化するだけなのでしょうか。
株価が上昇する一方で不動産価格も大きく変化しました。国土交通省が2025年2月に発表した不動産価格指数によると、24年11月時点のマンション(区分所有)価格指数は207.2(2010年=100)となり、わずか14年余りで2倍以上に跳ね上がりました。
特に東京23区では新築マンションの平均価格が1億円を超え、もはや一般のサラリーマンには手が届かない水準です。
株式を保有している人、不動産を所有している人は、この10年で資産が2倍、3倍、場合によってはそれ以上に膨らみました。一方で、そうした資産を持たない人々は物価上昇と実質賃金の低下により、生活がむしろ苦しくなりました。













