市は「学校が見守りを必要とした場合でも配置させない」と答弁
田中委員長は、事業を「まるで子どもの“置き配”です」と強く批判する。
「長く働かないと生活できない社会が原因であり、企業のニーズであるはずの『長時間労働』がいつの間にか親のニーズのように思わされている。その結果、子どもが邪魔者になっている構造です。
子どもの朝の居場所は家庭であり、親が朝、家庭にいられる社会を作るべきです。ただ、過渡的にそれが難しいために、学校で受け入れるのであれば、最優先すべきは『子どもたちの安全』です。
しかし、いま高崎市で行なわれていることは順序が逆です。『親が大変だから学校を開ければいい』という発想から始まっており、子どもの人権は考慮されていません。
我々も、すべての要求を受け入れてほしいと言っているのではなく、対等に話し合ってほしいと伝えていますが応じてもらえません。これは人権の問題です」
3月の市議会でもこの問題は取り上げられた。質疑に立った日本共産党の伊藤あつひろ市議はニーズ調査の結果について次のように指摘する。
「各学校で行なわれた調査の結果、早朝開門を必要としない学校が16校ありました。しかし市は一律実施の方針です。
『来る可能性もあるから開けておく』というだけであり、事業実施を一律で決めてしまったものだから、引っ込みがつかなくなったのではないかと私たちは考えています」
また、伊藤市議は市が緊急時対応マニュアルを一律に作成しない方針についても疑問を呈する。
「新しい事業を始めるのであれば対応マニュアルを教育委員会の責任で示すべきだと私は考えています。それを『今までの延長にすぎないから』という根拠で作らないとしています」
さらに、開門時に配置される校務員が門を離れた場合の対応についても、明確な答弁はなかったという。
「『管理職ないし先生が誰かいるだろう』ということが前提になっています。市長は『今も早く来ている先生がいるでしょう』と発言しています。
先生に負担をかけられないことは承知しているのに、結果として矛盾した設計になっています」
市教委が「学校が見守りを必要とした場合でも配置させない」と答弁したことについては、伊藤市議は「はっきり言ってもらって逆に良かった」と話す。
「『学校の実情に応じて対応する』と言うと今までの組み立てが崩れてしまうので、そう答えざるを得なかったのだと思います。
現場で『誰かいないといけない』と考える校長は必ず出てくると思いますが、それでも教育委員会としては(追加の人員を)つけるとは言わない、ということです」
伊藤市議によれば、たかさき未来や市民クラブ、無所属議員などからも「これはひどい」との声があがっており、「問題意識を共有している議員は複数いる」という。













